やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2026/08/18
インボイス制度〜7・5・3割控除の年間適用上限額とは

[相談]

 当社(建設業)は、鳶職人や大工職人など、個人事業主である職人数十名と専属契約を結んでいます。
 そのうち大部分が消費税免税事業者(インボイス未登録)であるため、彼らとの取引(支払)に係る消費税については、免税事業者等からの仕入れに係る経過措置を適用しています。
 その経過措置については1事業年度における適用上限額があるそうですが、令和8年10月1日以後に開始する課税期間における、その適用上限額を教えてください。

[回答]

 令和8年10月1日以後に開始する課税期間における免税事業者等からの仕入れに係る経過措置の年間適用上限額は、1億円(税込)と定められています。詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

1.免税事業者からの仕入れに係る経過措置の概要

 インボイス制度では、消費税免税事業者や一般消費者から課税仕入れを行った場合には、原則として「仕入税額控除(※1)」は行えないこととされていますが、経過措置として、令和5年10月1日から令和13年9月30日までの8年間は、下表のとおり、免税事業者や一般消費者からの課税仕入れであっても、一定の要件のもと、仕入税額の一定割合(8割もしくは7・5・3割)を控除できることと定められています。

(※1)仕入税額控除とは、「売上げ時に受け取った消費税額」から「仕入れ等の際に支払った消費税額」を差し引くことをいいます。

【免税事業者等からの仕入れに係る経過措置を適用できる期間と控除割合】

期間 割合
令和5年10月1日から令和8年9月30日まで 仕入税額相当額の80%
令和8年10月1日から令和10年9月30日まで 仕入税額相当額の70%
令和10年10月1日から令和12年9月30日まで 仕入税額相当額の50%
令和12年10月1日から令和13年9月30日まで 仕入税額相当額の30%
[出典]国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」
2.免税事業者等からの仕入れに係る経過措置の年間適用上限額

 上記1.の規定のうち、令和8年10月1日から適用される7・5・3割控除は、事業者が、個人事業者にあってはその年、法人にあってはその事業年度において一の者から行うその課税仕入れに係る支払対価の額の合計額が1億円(税込)を超える場合(※2)におけるその超える部分の課税仕入れについては、適用できないと定められています。

 この年間上限額の規定は、令和8年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。したがって、今回のご相談の場合、同日以後に開始する課税期間においては、1億円(税込)の年間上限額を超える部分について、経過措置を適用することができないこととなります。

(※2)8割控除が適用できる期間については、10億円を超える場合となります。

[参考]
消法2、30、57の2、平成28年改正法附則1、52、53、新平成28年改正法附則1、52、53、消基通11-1-3など

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